俳句は日本の伝統的な短詩形のひとつで、そのユニークな形式と表現の美しさにより、多くの人々から愛されています。
テレビでも、芸能人の方々がそれぞれ俳句を詠み、プロの方に添削してもらうバラエティ番組も人気です。
たった「五七五」の17音で、その時の景色や心情を表すのですから、そのすごさと奥深さを感じます。
サラッとその時の情景を俳句で表すことができれば素敵だなと思う反面、難しそうだなと感じる人も多いでしょう。
ここでは、俳句を学ぶ初心者が押さえておくべきポイントと、趣味として俳句を楽しむメリットを紹介します。
俳句は特別な道具もいらず、どこでも読むことができ、その瞬間を「五七五」の17音で残して置けるもので、50代の女性にもおすすめの趣味ですよ。
俳句と川柳の違いは何?
「五七五」の17音で表すのは俳句だけではありません。
川柳も「五七五」の17音という形式を採用しています。
文字数は同じですが、それぞれ独自の特徴があります。
俳句は自然を題材にしており、季語や固有の文法規則が含まれることが特徴です。
対照的に、川柳は日常の出来事や人々の行動を取り上げ、口語的な言葉を使うことが一般的です。
俳句は各句が独立して意味を成し、俳諧の伝統に基づいていますが、川柳はもっと社会的、または個人的な視点を反映することが多いです。
「サラリーマン川柳」などユーモア満載のものも多いですね。
誰でも俳句は作れる?
まずは基本ルールを学ぼう
俳句を作る過程は、まず基本ルールを学ぶことから始まります。
誰でも手軽に挑戦でき、さまざまなテーマを通じて創造力が刺激されます。
俳句は伝統的に17音節の「五七五」形式を取りますが、この形式を逸脱することで強い印象を与える作品もあります。
初心者の場合は、まずはこの形式を守りながら、多くの題材を取り入れてみると良いでしょう。
また、俳句には季語の使用が欠かせません。
季節を象徴する言葉を覚えることは、季節感を表現する上で重要です。歳時記などの資料を使うことで、季語について自然と理解が深まります。
俳句を詠むには、リラックスして感覚を研ぎ澄ませて周囲を観察し、日常や趣味からインスピレーションを得ることが大切です。
題材が決まれば、日記や手紙を書くように詩を綴ります。
そして、特に印象深い表現を選んで「5・7・5」の形式に仕上げ、読み返して調整します。
最後に切れ字を加えることで、完成度の高い俳句が形成されます。
※「切字」とは、句の流れを区切り、意味や感情に深みや強調を加える役割を果たす特別な助詞のことを指します。通常、切字は句の中に一つ置かれ、読み手に一瞬の静止や思考の転換を促します。
「や」「かな」「けり」などがあります。
俳句を上達させるにはどうしたらいい?
俳句を上達させるためにはいくつか重要なポイントがあります。
初心者は特に、自然をじっくりと観察し、その感動を「五・七・五」の形式で表現する訓練が必要です。感じたことをただ描くのではなく、句に込めることが重要です。
さらに、多くの作品を詠み、自然と感じられないものは削除して質の高い作品だけを残すように心がけると良いでしょう。作品を他人に聞いてもらい、共感や感動を得ることも創作の喜びにつながります。
また、季語を使うことは欠かせませんので、基本的な季語やその変形を学び、実際に吟行して詠む練習をすることが効果的です。作った句は見直しを怠らず、不自然な表現は思い切って削除することも大切です。
俳句を独学ではなくどこかで学びたい
俳句に関する書籍を読んだり、通信講座を利用することで、俳句を学ぶことは可能です。
けれど、
- 一人では上達具合がわからない
- もっと詳しく俳句を学びたい
- 一人で詠むだけでは物足りない
という方もいるでしょう。
そういった方は、俳句教室を訪ねてみるのがおすすめです。
俳句の協会が主催する俳句教室や、カルチャーセンターで開かれる俳句講座などがあります。
こういった場では、俳句を学ぶだけでなく、自分の俳句を発表したり、他の方のものを詠む機会ができますし、俳句を通じた友人ができることもありますね。
また、俳句のコンクールなどの情報も入りやすいメリットもあります。
コンクールに参加することで、一層張り合いが出るものです。
俳句の教室に通うことで、より一層俳句の楽しみが増えるかもしれません。
まとめ
まとめとして、俳句は通常「五七五」の音節構造で知られ、日常のテーマを題材に取り入れることで手軽に作成できます。
初めて俳句を作る際は、季語や切れ字の使い方に戸惑うこともあるかもしれませんが、誰しも最初からうまくはできないものです。
じっくり周りを観察し、少しづつ表現できることを増やし、自分のペースで俳句を楽しみましょう。